アルカリ剤によるキューティクルのダメージ
セルフカラーの最大のダメージ要因は、カラー剤に含まれるアルカリ剤です。
髪のキューティクルを開いて染料を内部に浸透させるため、強力なアルカリ成分が必要になりますが、これが髪に大きな負担をかけることになります。
キューティクルは髪の表面を守る役割を果たしていて、本来は閉じている状態が理想的ですが、セルフカラーをするとキューティクルが開きっぱなしになり、水分やタンパク質が流出しやすくなります。
その結果、髪がパサついたり、ゴワついたり、枝毛や切れ毛が増えるのです。
また、市販のカラー剤は誰でも染まりやすいように強めのアルカリ剤が使われることが多く、美容院のカラー剤よりも髪に負担をかけることがあります。
特に、髪が細い人やダメージが蓄積している人は、セルフカラーを繰り返すことで深刻なダメージを受ける可能性が高まります。
放置時間のミスが髪に与える影響
セルフカラーでは、放置時間を間違えると髪に大きな負担をかけてしまいます。
- 放置時間が短すぎる場合 → 色が入りきらずムラになり、後日再び染め直す必要があるため、ダメージが倍増。
- 放置時間が長すぎる場合 → 必要以上に髪に負担がかかり、ゴワゴワした質感になったり、切れ毛が増えたりする。
特に、セルフカラー初心者は「濃く染めたい」と思って長く放置しがちですが、これは逆効果です。
適切な放置時間を守ることが、髪の健康を維持するポイントとなります。
ムラ染めによるダメージの増加
セルフカラーでよくある失敗のひとつが「ムラ染め」です。
塗布が均一でないと、部分的に色が濃くなったり、薄くなったりしてしまいます。
そして、ムラを直そうとして再びカラーをすると、さらに髪が傷む原因になるので注意が必要です。
特に、根元と毛先では髪のダメージ具合が異なるため、同じカラー剤をそのまま全体に塗ると、毛先だけが濃く染まりすぎたり、逆に根元だけ浮いてしまったりすることも。
これを防ぐためには、カラー剤の塗布方法を工夫する必要があります。
市販カラー剤の成分と美容院の違い
市販のカラー剤と美容院のカラー剤では、成分の違いがあります。
市販のカラー剤は「誰でもしっかり染まるように」作られているため、アルカリ成分や過酸化水素の濃度が高めに設定されていることが多いです。
一方、美容院では髪の状態に合わせて薬剤を調整できるため、ダメージを最小限に抑えることができます。
さらに、美容師は塗布の技術やケアの知識があるため、髪を傷めにくい方法で施術できます。
頻繁なカラーリングがもたらす髪の劣化
セルフカラーを頻繁に繰り返すと、髪がどんどん傷んでいきます。
特に、1ヶ月に1回以上のペースで染めると、キューティクルが開いたままになり、髪の内側の栄養が抜けてスカスカになってしまいます。
また、ブリーチを伴うカラーはさらにダメージが深刻になります。
ブリーチを使うと髪のメラニン色素を抜くためにより強力な薬剤が必要になり、キューティクルがほぼ剥がれ落ちる状態になることも。
そうなると、髪は極端に乾燥し、切れ毛や枝毛が増えてしまいます。
このように、セルフカラーは簡単にできる反面、髪に与えるダメージが大きいため、適切なケアをしながら行うことが重要です。
カラーで気になる方はぜひ、スタッフにお問い合わせください。